模型などなど趣味のブログ

模型好きなおじいさんが気ままに書くブログです!

Sumpter Valley 2-6-6-2

今回はSumpter valley 2-6-6-2をご紹介します。

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こちらはUnited1978年製。日本製アメリカ向けbrassとしては後期の製品です。

1926年ボールドウィン製です。当初はタンク機関車でした。タンク機関車の2-6-6-2といえばUnitah Railwayが有名です。製品としてはマンチュア製がそれを模しており、このブログでもご紹介させていただきました。

森林鉄道はナローゲージか?⑥ - 模型などなど趣味のブログ

Unitah Railwayは1939年に廃業となり#50,#51の2輌の2-6-6-2tはSumpter Valley Railway(Railroad)に売却されました。その後間も無くテンダー式に改造されたのがこのSumpter Valley #250,#251です。もちろん3footerです。1947年には両機ともInternational Railways of Central America of Guatemalaへ売却されているのでSumpter Valleyでの活躍はごく短いものでした。それでもちょうど良い大きさや、ゲテモノ感から結構人気があり何度も模型化されています。先程のマンチュアはタンク型を改造してテンダー機として発売しています(ただ印象的なボイラー上のスチームパイプはなくなり一般的な形になっています)し、最近ではLGBがGゲージで発売しています。

HObrass製品ではUnitedが1962年から1968年にかけてオープンフレームモーター版を発売、その語1978年に今回紹介させていただくキャブインテリア+缶モーター版を発売しています。さらに2003年にはPSCから韓国I .H.M製が発売されています。United製品が結構大量に生産され、またできが良いので競合を避けたのか生産したメーカーは少ないですね。

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1978年版と1960年版の違いはほとんどなく、最初からかなりのクオリティーで生産されたようです。キャブインテリア・モーター・フロントのエアホースのロスト化・テンダーの底面のスピーカー穴以外には差がないようです。

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モーター周りの作りはさすが日本製です。

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キャブインテリアも整然と取り付けられています。またUnitedはキャブの妻面はボイラー側に残る仕様でベルや汽笛の索がいちいち外れたりしないのがユーザーフレンドリーですね。

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キャブインテリアはついているとやはり好印象です。

アメリカでは1978年製は$1100以上しますが1960年代製は$600位です。生産年が10年違いますがキャブインテリアに重きを置かなければ安く買った方がいいのかもしれませんね。

ギア周りもほぼ同じです。

困るのはSumpter Valleyのデカールがないことです。ebayではアルプスの顔料プリンターでマイクロスケールの透明台紙に印刷したデカールを売っている方もみえますが、なぜか送料が高くて手を出しにくいです。マイクロスケールの森林鉄道には聞いたことのないようなマイナーなものまで入っていますがこちらは入っていません。3Dプリンターでマスクを作ろうかとか今は考えています。

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ベルだけはロストに変えたいですね。

なお最近Republic Locomotive WorksからNn3のUnitah#51の開発が発表されています。そのうちSumpter Valley#250のNn3版が発売されるのでしょうね。

Republic Locomotive Works Main Page

この会社のオーナーはMaster Creationsのオーナーということでいろいろ期待出来そうです。

Hillcrest shay ヒルクレスト シェイ United製

Unitedの名作Hillcrest shayです。この機関車は本来は3footerでしたが、機関車を早く入手したかったHillcrestの要請でLIMAが在庫中のN3タイプを標準軌に改造して販売したとされています。また、この時にオイルバーニングに改造されています。また、この機関車はバンクーバー島から出たことがないのでアメリカ生まれのカナダ育ちといえますね。

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模型はおそらくは1979年製です。1984年にも生産されていますが、こちらはキャブインテリア付きでした。この模型は結構ディテールに富んでいて発電機周りとかかなり精密です。

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これより前にも模型化されていましたが何年製かわかりませんでした。この1979年製より

前の製品はボイラー洗浄栓がエッチングのみになっていました。

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またモーターブラケットがなぜか形が違います。

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こちらは古い方、モーターの赤い絶縁材がいい味出していますね。ブラケットは床板に開けられた2本のネジで台車少し前で止められれています。1979年版では

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ブラケットはモーターの後ろのネジで止められれていました。もちろん中古で入手したものなので前のオーナーの改造かもしれません。

いずれにせよこの時代でもしっかりした工作で、今見ても問題は全くあない密度のディテールです。最近は模型でも解像度が高いと言うそうですが‥。

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問題はこの機関車がいつの時代を表現しているかです。Hillcrestでは石油焚、その後石炭焚に改造されていますが薪焚の時期はなかった機関車です。模型には何かの囲いが付けられていますので順当に考えれば石炭焚となりますね。石炭焚の期間はE&Bというバンクーバー島の東端の埠頭で入れ替えを行っていた時と思われますのでひょっとしたら海のshayなのかもしれません。ちょっと調査不足なので分かりましたらお知らせします。

この辺りは

https://bcforestdiscoverycentre.com/?page_id=637

に詳しく記載されています。

 

実はこの機関車1963年に退役後Cowichan Valley Forest Museumに入線、観光に使われましたがその前にHillcrestでオイル焚・3footerへの改造が行なわれています。この直後にはバンカー上の囲いはありませんでした。

Shay #1 locomotive at the Cowichan Valley Forest Museum - Northern BC Archives

しかし、

https://www.youtube.com/watch?v=AAGZLRVv_tY

を見ると、のちにタンクが増設されたようですね

尚、同じ模型のHon3バージョンは「Cowichan Shay」として発売されていました。数奇な運命の機関車らしいですね。

まあshayは実物を気にせずに楽しめば良いような気がします。バンクーバー島は私のソドー島の隣のミスティーアイランドからさらにトンネルで行ける島のモデルですので、ここでトップハム卿の鉄道を運営したいですね。

HARRINGTON LUMBER 2-TRUCK Shay(united製)

ハリントン ランバーの2トラックシェイ、UNITED、1978年製です。HOn3バージョンとHOバージョンが発売されました。写真はHOバージョンです。

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ヘッドライトが外してありますが、製品にはオイル式のデカイのついています。1978年といえば40年以上も前ですが、この頃には今みても全く問題なく、それどころかプラ製に囲まれている現在からは信じられないくらいよくできた製品が多く発売されていました。1960年代製にはなかったキャブインテリアも普及し、この機関車にも装着されています。

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結構な密度と思います。

United製はキャブインテリがない機関車は。キャブ内にモーターがあり、ギアボックスを経てシリンダー下でサイドシャフとを回していました。キャブにインテリアが入るとモーターは後ろのバンカーに入れられ真下に動力が落とされます。

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先回のカツミ や中村精密ならこのまま後台車を駆動するのでしょうが、United はそうはせずにシリンダーまでシャフトでつないでシリンダ内でサイドシャフトに動力を伝達しています。

この辺りは以前ご紹介したミシカルと同じです。こちらの記事もご覧いただければと思います。

Unitedのミシカル - 模型などなど趣味のブログ

後台車へ動力を伝達するとトルクの影響で走行が不安定になり、この方法を採用している会社は結構苦労していました。実物と同じく、サイドシャフトを回す方が走行に問題がない様ですね。

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ウォームのシャフトにはカムが取り付けられてPFMサウンドにも対応しています。

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キャブインテリアがついていても、なかなか見ることができないのが悩みの一つですが、この製品はネジ2つでみられる様にできます。

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こんな感じで飾っておきたいです。ワゴントップボイラーに古いライプのドーム類、さらにモニタールーフ付きというアンバランスさも魅力ですね。

PCS Western Maryland Shay No6 

昨年、カツミの製品を紹介しましたWestern Maryland No6の1982年製です。

1964年製につきましては下のリンクを参照していただければ幸いです。

2020-09-12から1日間の記事一覧 - 模型などなど趣味のブログ

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生産時期に18年もの差がある割には外観はあまり変わりませんね。

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配管がロストになったりロストの部品が更新されたりしています。一番変わったのが動力の伝達方式です。

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1964年製ではサイドシャフトを直接ウォームで駆動していましたが、この製品は灰箱から動力軸を後台車へ出し、ベベルギアで車軸を駆動、サイドシャフトは車輪から力をもらい回ることとなりました。前台車やテンダーの台車にはボルスターにバネが入っていますが、後台車はモーターのトルクで暴れない様にするためかバネは入っていません。

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かなり凝った仕様ですね。おそらくはキャブインテリアを入れるため、キャブにモーターを入れることができなくなったためと思われます。

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モーターはボイラー後端に入っています。また、走行性能を上げるために重量バランスを考えてか車体後端のバンカーの中に結構大きなウェイトが入っています。

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この1984年製は色々と気持ちの良い工作が施されていますね。

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バックプレートもかなりの立体感です。

テンダーとのドローバーは確実な通電を確保するために大変立派な造りです。

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見ていただければわかっていただけると思います。

炭水車がついた他社のshayは機関車だけで動くタイプが多く、中村精密は集電シューで絶縁側から集電、Unitedは前後の台車で絶縁車輪を+ーを逆転させて集電していますが、カツミ 製はテンダー集電です。

この製品は真鍮ネジが多く、またマイナスネジでかつネジが長いので安物のドライバーセットに入っているマイナスドライバーでは刃が厚すぎて分解が大変です。いいドライバーがあるといいですね。

後台車駆動のshayは車輪からさらにサイドシャフトやクランクが繋がってっいるので抵抗が大きくカウンタートルクの方策を考えないといけません。それがウェイトだったりなるべく抵抗の少なくなるベベルギアの採用なんでしょう。台車の上から駆動すると左右に振られ脱線しやすくなったりしますし、キャブインテリアを積むだけでも大変な苦労がいるのですね。

この模型は細部まで細かく気が配られた素晴らしい製品です。オークションなどでも見かけ、結構高価ですが、価値ある製品であることは間違い無いですね。

 

今年の目標

わたしの今年の目標は、以前ご紹介した1/200タイタニック を作ることです。トランペッターの製品自体に結構な数のエッチングパーツが入っていて、素組みでもなかなかの精密感はあるとは思いますが、なにかしらを付け加えてみたのがモデラーの性ですね。そこでKA modelsのディテールアップセットを購入しました。

最近の艦船・船舶模型は木製甲板・エッチングパーツでディテールアップするのがはやりです。このセットは、それに加えて補機類を3Dプリンター静パーツで置き換えようとする意欲作です。

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ピンクの部分が3Dプリンター製のパーツです。パーツには1/200フィギュアも含まれています。

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ちゃんとジャックとローズも入っています!かなり大きな展示台から造らないと工作の進行に困りますね。



 

 

Little River 2-4-4-2

GEM-城南模型の1982年製Little River #126 2-4-4-2です。変わった軸配置ですが1960年代にはAKANEが模型化しており城南模型の模型は復刻版なのかもしれません。オリエンタルからはボイラーがダイキャスト製のPower Houseシリーズで模型化しています。

#126はLttle Riverとしては重量が重すぎたためボールドウィンに返品されてColumbia Riiver Beltへ売却されました。Little Riverはその後2.7トンほど軽い同型機を導入しています。元々64.4トン程しかない軽い機関車だったのですがそれでも重かった様ですね。

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現在ではOregon Coast Scenic Railroadに保存されています。こんなマイナーな機関車が保存されているのには驚きですね。詳しい解説はこちらをどうぞ。

Little River Railroad #126

また、

Up Close with Steam: 2-6-2, 2-8-2, and 2-4-4-2 Loggers! | Model Railroad Hobbyist magazine

で最近の写真を見ることができます。

さて模型です。模型はもちろん実物の形を縮小すればいいのですが、やはりそこには何かしらロマンがあって模型化の方法でドキドキさせらせられるものがあるといいのですが、残念ながら全くなく、この時代の普通の造りです。形が違うだけで、皆同じ模型の様に見えてしまいますね。

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2-4-4-2という軸配置のためフレーム長が短く普通の構成だとキャブ内にモーターが飛びだしてしまいます。またモーターから動軸までの距離が近いため、まずは平ギアで真下へ落とし水平に動力を伝達しています。フレームごとに2軸なのでフレーム本体がイコライザーとの考えかもしれませんが軸箱は可動しません。

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ボールドウィンのこの手の機関車は塗装がまた凝っていて、ボールドウィンから納入される時にはグラファイトの煙室、オリーブグリーンの車体に金色のレタリングと飾り線とイギリスの機関車の様な塗装になっていますが、最初に納入された時はコンプレッサーは単式が2連で装備されていたと思われますのでLittleRiverには当てはまらない気がしますし、途中でエアポンプを煙室ドアに移転させたりしていてなかなか形態と塗装のマッチングに困る機関車です。1933年から在籍していたDeep Riverでは黒の様です。煙突にスパークアレスターが装着されていたりカウキャッチャーがスイッチャー型へ変更されていたりするのでこのあたりを調べるのも大変そうです。まあ森林鉄道では全く気にせずにできることが魅力でもありますので気にはしていません。ちなみに私のレイアウトの設定はミスティーアイランドの隣にある無名の島にあるソドー鉄道子会社です。

しかし、この機関車をすぐに返品したLittleRiverの名で記憶されているのも面白いですね。

 

 

前々回に引き続きまたも2−8−2Tです。こちらはNWSL,1974 製です。韓国製と較べるとディテールは流石に少ないですが基本は揃っており、かつ頑丈で手で持っても心配ありません。

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ちなみに前々回ご紹介させていただいた2-8-2tさんは撮影の時キャブ下ステップの半田が劣化していたため取れてしまい、現在修理中です。

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キャブがモーターで塞がっているのはマイナスですね。いつか3Dプリンターで作りたいとは思っています。現在SONIC MIGHTY という12月ごろ発売される3Dプリンターを予約してありますので新機種導入記念製作として蒸気のバックプレートでも製作したいとは思っていますが、誰かデーターを作ってくれませんかね。私は他人が作ったデーターを利用して印刷するのが一番得意です!

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モーターの配置などはいかにも日本製!といった様相です。日本製の模型は分解、組み立ても容易で安心感がありますね。