Unitedの名作Hillcrest shayです。この機関車は本来は3footerでしたが、機関車を早く入手したかったHillcrestの要請でLIMAが在庫中のN3タイプを標準軌に改造して販売したとされています。また、この時にオイルバーニングに改造されています。また、この機関車はバンクーバー島から出たことがないのでアメリカ生まれのカナダ育ちといえますね。
模型はおそらくは1979年製です。1984年にも生産されていますが、こちらはキャブインテリア付きでした。この模型は結構ディテールに富んでいて発電機周りとかかなり精密です。
これより前にも模型化されていましたが何年製かわかりませんでした。この1979年製より
前の製品はボイラー洗浄栓がエッチングのみになっていました。
またモーターブラケットがなぜか形が違います。
こちらは古い方、モーターの赤い絶縁材がいい味出していますね。ブラケットは床板に開けられた2本のネジで台車少し前で止められれています。1979年版では
ブラケットはモーターの後ろのネジで止められれていました。もちろん中古で入手したものなので前のオーナーの改造かもしれません。
いずれにせよこの時代でもしっかりした工作で、今見ても問題は全くあない密度のディテールです。最近は模型でも解像度が高いと言うそうですが‥。
問題はこの機関車がいつの時代を表現しているかです。Hillcrestでは石油焚、その後石炭焚に改造されていますが薪焚の時期はなかった機関車です。模型には何かの囲いが付けられていますので順当に考えれば石炭焚となりますね。石炭焚の期間はE&Bというバンクーバー島の東端の埠頭で入れ替えを行っていた時と思われますのでひょっとしたら海のshayなのかもしれません。ちょっと調査不足なので分かりましたらお知らせします。
この辺りは
https://bcforestdiscoverycentre.com/?page_id=637
に詳しく記載されています。
実はこの機関車1963年に退役後Cowichan Valley Forest Museumに入線、観光に使われましたがその前にHillcrestでオイル焚・3footerへの改造が行なわれています。この直後にはバンカー上の囲いはありませんでした。
Shay #1 locomotive at the Cowichan Valley Forest Museum - Northern BC Archives
しかし、
https://www.youtube.com/watch?v=AAGZLRVv_tY
を見ると、のちにタンクが増設されたようですね
尚、同じ模型のHon3バージョンは「Cowichan Shay」として発売されていました。数奇な運命の機関車らしいですね。
まあshayは実物を気にせずに楽しめば良いような気がします。バンクーバー島は私のソドー島の隣のミスティーアイランドからさらにトンネルで行ける島のモデルですので、ここでトップハム卿の鉄道を運営したいですね。